ここ数年、多くの学生がインターンに参加するようになりましたね。
最近では、サマーインターン、オータムインターン、ウインターインターン、長期インターン、、、、と様々な種類のインターンシップが開催されています。
これらのインターンの中でやっぱり気になるのが、
「インターンって給料もらえるの?」
「報酬ってだいたい、いくらぐらい?」
といったお金の面ではないでしょうか?
そこで今回は、数あるインターンの給料・報酬に関する疑問を一気に解決していきます!
企業側の思惑の面からもお話しようと思いますので、読んでいただければビジネスの観点から就職活動を捉えられるようになると思います。
目次
インターンの種類
最近インターンシップにも、様々な種類のものが出てきているので、給料・報酬の話をする前に、インターンの種類を整理しておきたいと思います。
現在インターンには
・短期インターン
・長期インターン
の2種類があります。
それぞれ簡単に説明しますね。
短期インターン
一般的に「インターン」と言うと、この短期インターンを指すことが多いです。
短期インターンは、企業が学生の採用のPRを目的として開催されるインターンです。
期間は、1dayのものから2週間程度のものまで様々ですが、ほとんどは5日以内の期間で行われます。
1dayのインターンは、ほとんどが会社の宣伝活動、つまり会社説明会に「1dayインターン」という名前をつけて開催していることが多いです。
2dayから5dayのインターンになると、参加者を5人ほどのチームに分け、「社会課題を解決するビジネスを考えてください」というようなお題を与えられ、チームメンバー全員で議論した後、最終日にプレゼンを行うという内容が多くなります。
優勝チームには、景品が出たり、本選考で優遇されたりといった特典があります。
また、海外に行ったり、無人島に行ったりと、特殊なインターンも増えてきています。
長期インターン
長期インターンは、1ヶ月〜数年に渡って企業の中に入り、実務を行うインターンです。
初めは難易度の低い業務から始まり、実績を積み上げることでより難易度の高い業務が任されるようになります。
貸し会議室のような場所で行われることが多い採用型インターンに対し、実際に企業の中に入り実務を行う体験型インターンは、成長環境を求める学生に人気です。
最近では、アルバイトをするなら長期インターンでお金を稼ぎたい、という学生も増えてきています。
インターンの給料・報酬
さてインターンの種類を整理し終わったところで、本題の給料・報酬の話に移りたいと思います。
先ほど、
・短期インターン
・長期インターン
の2つを紹介しましたが、まずは短期インターンの給料・報酬から見ていきましょう。
短期インターンの給料・報酬
短期インターンは、基本的には無給であることが多いです。
現在、インターンの90%以上が、給料・報酬が支払われない無給インターンと言われています。
理由は、
・短期インターンが企業のPRを目的として開催されていること
・学生側も就職活動の一環として捉えていて給料・報酬を求めていないこと
が挙げられます。
ただ最近では、他の短期インターンとの差別化のために、給料・報酬を支払う企業も多くなりました。
中には、参加者全員に16万円を支給する企業も。
また、短期インターンに参加するための交通費や宿泊費を負担してくれる企業もあります。
これらの短期インターンを上手く活用して、逆にお金を稼ぐ学生もいるぐらいです。
しかし、これらの短期インターンは人気も高く、選考も難しいところがほとんどですので、 給料・報酬が支払われるインターンばかりを申し込んで、結局どの企業の選考も通過できなかった、、、ということが無いように注意する必要があります。
それでは長期インターンの給料の相場は、どうなっているのでしょうか?
長期インターンの給料・報酬
長期インターンでは、中長期的に企業の中に入り、実務を行います。そのため、業務の内容に応じて給料・報酬が支払われます。
気になる金額ですが、
・日給8000円以上
・時給1000円〜1500円
が多いです。
もちろん、業務を初めたばかりの段階では、この金額に満たない場合もありますが、ある程度業務に慣れれば、アルバイトと変わりない給料を貰えることが多いですね。
ここでアルバイトとの大きな違いは、業務の成果によっては昇給やインセンティブが発生することです。
営業で契約を取れた場合や、何らかのプロジェクトを成功させた場合は、基本給に加えて特別報酬が支払われます。
企業の思惑
さて、インターンの給料・報酬については、ある程度説明してきましたが、せっかくですので企業サイドの思惑のほうも解説したいと思います。
学生のみなさんも、ビジネスの観点からインターンを見てみると、また違った見え方が出てくるかもしれません。
短期インターンを開催する企業の思惑
みなさん、採用コストという言葉をご存知ですか?
企業が、新卒の学生1人を採用するためにかかる費用です。
学生を採用するためには、リクナビ・マイナビなどの採用媒体に登録するための費用、イベントに出展するための費用、学生の対応をする社員さんの給料など、様々な費用が必要になります。
この費用は平均すると、1人あたり50万円になると言われています。
平均で50万円ですので、80万円100万円とお金がかかっている企業もあるということです。
それくらいお金がかかる新卒採用ですから、できるだけ優秀な学生に入社して欲しいですよね。
そのために、
短期インターンを有給にする
↓
学生からたくさん応募が来る
↓
選考が難しくなる
↓
より優秀な学生が選考に残る
という策をとっているわけです。
もし1人採用するのに200万300万円かかろうと、その学生が本当に優秀なら、将来それ以上のお金を稼いでくれることは確実ですもんね。
つまり、有給の短期インターンに参加するためにはそれだけ熾烈な争いを勝ち上がる必要があります。
そこを勝ち抜いた暁には、あなたも優秀な学生との繋がりができること間違いなしです。
長期インターンを開催する企業の思惑
企業が長期インターンを開催する目的は、主に次に2つです。
1つは、戦力(労働力)として会社の利益に貢献してもらうこと。
2つ目は、新卒採用に繋げることです。
現在、人材不足に悩んでいる企業が多く、会社の経営を回して行くためには学生の手も借りたいという企業が多くなっています。
そのため、長期インターンという形で学生を受け入れ、実務を任せています。
注意すべきは、「アルバイト」と「長期インターン」は紙一重だということです。
企業側からすれば、「アルバイト」として学生を募集しようが、「長期インターン」として学生を募集しようが自由です。
そのため学生が成長環境を求めて長期インターンに応募する際は、その会社の中に「ステップアップする制度があるかどうか」を確認しておく必要があります。
つまり、成果を出した時に、より難易度の高い業務にチャレンジする機会があるかどうかです。
長期インターン先を選ぶ際には、1つの基準にしてください。
また、新卒採用に繋げる、というのも企業の思惑の1つです。
長期インターンでは、長期間業務に従事するため、その会社への愛着が湧くことも確かです。
長期インターンを経て、そのまま新卒で入社してもらうことができれば、先ほど紹介した採用コストも最小限に抑えることができます。
このような理由から、長期インターンを実施する企業が多くなっています。
まとめ
今回は、インターンの給料・報酬に関する話から、インターンを実施する企業の思惑までご紹介しました。
まとめると、
・短期インターンは、基本的に無給。ただし、他のインターンとの差別化のために有給にしている場合もあり、そのようなインターンは倍率が高く、参加への難易度が高くなる。
・長期インターンは、基本的に有給。長期インターンを実施する目的は、戦力として実務をしてもらうこと、新卒採用に繋げること。
このように、インターンの給料・報酬の現状と、企業サイドの思惑を合わせて知っておくことで、よりビジネス的な視点からインターンを理解することができるのではないでしょうか。
ちなみに、日本の就活市場のイカツイ現状を紹介した記事もありますので、これから就活を迎える方は読んでみてください。