ここ数年、インターンに参加する学生の割合も増えてきましたね。
最近では、バイト代わりにインターンを始める学生も大勢います。
でも中には、
「インターンとバイトって、何が違うの?」
という疑問を持つ人もいるようです。
そこで今回は、学生が勘違いしやすいインターンとバイトの違いについてお話したいと思います。
この機会に、インターン学生を受け入れている企業からの視点も学びましょう!
インターンの種類
まず、インターンの種類をほんの少し紹介しておきます。
インターンには大きく分けて、
・短期インターン
・長期インターン
の2種類があります。
短期インターンは、たいてい1週間以内の期間で行われる、企業のPRを目的としたインターンです。短期インターンはほとんどの場合、学生に給料は支払われません。
一方長期インターンは、半年から2,3年の期間で、企業の中で実務を行うインターンです。その企業の実際の業務を手伝う形になるので、多くの場合は給料が支払われます。
おそらく、「インターンとバイトの違い」というテーマでお話しする時の「インターン」は、「長期インターン」のことを指している場合が多いでしょう。
そのためこの記事では、「長期インターンとバイトの違い」という前提でお話させていただきます!
企業側の視点
急に妙な見出しを付けさせていただきました。
だいたいこのようなタイトルの記事には、「インターンの方が成長できる!」といった内容が書かれていることが多いです。
その辺の話はひとまず後回しにして、インターン学生を受け入れている企業側の視点について書かせてください。この視点を理解しておいた方が、インターンとバイトの違いがわかりやすいと思います。
さて、みなさんが会社を経営しているとしましょう。
業績も伸びてきて、そろそろ人手がいる。
学生を雇おう。
このような状況になった時に、みなさんはどのように学生を集めますか?
「バイト募集中!」
とチラシをまくより、
「学生インターン募集中!」
と打ち出した方が、学生が集まりそうなイメージがありますよね。
実は、「バイト」という言葉を使おうが、「インターン」という言葉を使おうが、その企業の自由なんですね。
ということは、、、
今回の記事タイトルの答えが出ました!
Q.インターンとバイトの違いは?
A.違いはありません。その企業がどちらの名前を使って、学生を募集しているかどうかの違いです。
ごめんなさい、
かなり誤解を産みそうな表現です。
もちろん少し違いはあります。
ただし、企業側の視点も知っておいた方が、最終的に長期インターンに参加する時の判断基準になりやすいと思うのです。
企業側の視点も理解していただいた上で、インターンとバイトの違いについて書いていこうと思います!
インターンとバイトの違い
さてここから、インターンとバイトの違いについて、いくつかの観点からお話していきます。
業務の難易度・裁量
任される業務の難易度・裁量に関しては、バイトよりもインターンの方が、より高い難易度、より大きな裁量のある業務を任される可能性が高くなります。
ただし、実際に働き始めた後、ギャップを感じないように理解しておかないといけないことがあります。
これは当然のことですが、入って間もない時期では、任される業務に関してインターンとバイトの間にほとんど違いはありません。
これも企業側の立場に立つと容易に理解できます。
もしあなたが社長で、新しく学生インターンを雇った場合、その学生に給料を支払う必要があります。
例えば、時給1000円としましょう。
あなたもボランティアで学生を教育しているわけではないので、支払った時給1000円を利益という形で回収する必要があります。
そう考えた時に、入社したての学生に難易度の高い仕事を任せるでしょうか?
おそらく、任せないでしょう。
まだまだ信頼の置けない学生に難しい仕事を任せても、失敗する可能性が高いです。
そうなると、時給1000円分の利益を回収することは難しいでしょう。
ですのではじめの方は、確実に利益を回収できる、難易度の低い作業を任せることになります。
はじめの方はバイトとなんら変わりない作業を着実にこなし、そこで成果を残すしてようやく、高難易度・裁量大の業務にステップアップできるのです。
この章の結論としては、
入社初期の時期は、インターンとバイトの間に業務の違いはない。
ただし、成果を残し信頼を蓄積することで、よりステップアップした仕事を任されるのがインターン。
ということになります。
給料
さて次は給料に関してです。
こちらも、先ほどの章と言いたいことは変わりません。
入社して間もない時期は、インターンとバイトの間に給料の違いはないと考えておいた方がいいでしょう。
理由は先ほどお話した通り、信頼が溜まっていない以上、インターン学生とバイト学生の間に違いはないからです。
ただし、より大きな仕事が任され成果が出ると、それだけ高額な給料をもらえる可能性があるのがインターンです。
バイトは、昇級したとしても時給換算で数十円単位ですが、インターンの場合は数百円単位、場合によっては数千円単位で変わる可能性があります。
就職活動での優位性
バイトよりもインターンをしていた方が、就職活動でも有利と言われています。
これは確かに事実かもしれません。
企業側からしても、実務経験を積んだ学生は魅力的に見えそうです。
ただし、「インターンをしていた」という事実だけが魅力的なわけではないと思います。
企業から見てインターン経験者が優秀に見える理由は、主に次の2つでしょう。
1つ目は、社会の現実をしっかりと理解しているということです。
先ほどもお話した通り、最初から裁量の大きい仕事を任されるわけではない、ということをインターン経験者は理解しています。
ですので面接の場でも、
「将来は〇〇の仕事をしたい。」
というよりは、
「将来は〇〇の仕事をしたい。ですのでまずは△△というフィールドで着実に結果を残したい」
というような言い回しになってくると思います。
「こいつわかってるな」
と、面接官も感じるわけです。
社会の現実を知っているからこそ、面接官にとっては魅力的に見えるということです。
2つ目は、インターンでは業務に数値目標が設定されることが多く、プロセスを言葉にしやすいということです。
面接の場では、
何を達成したのか
ではなく、
どのように考え、達成したのか
が重点的に見られます。
つまりプロセスが重視されます。
インターンでは、数値目標が設定されることが多いため、その目標に到達するまでのプロセスを論理的に考える必要に迫られます。
このような思考を繰り返しているため、いざ面接の場に出ても、プロセスの部分を語りやすくなります。
そのため、就活で優位になる可能性は高くなります。
ただし注意していただきたいのは、
あくまでインターンの方が就活で有利に「なりやすい」
というだけです。
筆者は就活時、インターンをしていませんでしたが、バイトのエピソードで十分戦えました。それも、バイトを一生懸命頑張っていたおかげです。
結論をまとめると、
インターンもバイトも真剣に頑張れば、就活時に違いは出ない。
ただし就活に必要な思考プロセスが自然と身につきやすいのはインターン。
ということになります。
インターンとバイトの違いは?:まとめ
今回は、インターンとバイトの違いに関してお話してきました。
すべての内容を通じて共通していることは、真剣にやらなければインターンもバイトも同じ、ということです。
「そんなのわかってるわ!」
と言われてしまいそうですが、いざ環境に飛び込んで数週間立つと、この前提を忘れてしまいがちになります。
どちらの環境に行くにしても、「インターンをしている」「バイトをしている」という事実だけに満足せず、「何をどのように達成したのか」を意識する必要がありそうです。