2017.3.22

「人種の坩堝」 でインターンしませんか?~京都大学でも学べないこと~

京都大学 インターン

竹中梓


こんにちは。

京都大学3回生の竹中梓です。

私は夏休みからの半年間、未来電子のメディアチーム、PRチームのインターン生としてお世話になりました。

今日は半年間のインターンの卒業に際し、「なぜインターンを始めたのか」「未来電子で何をやってきて、何を学んだのか」をお話ししたいと思います。

長文になるかと思いますが、未来電子でのインターンに興味のある方の参考になれば幸いです。

宜しくお願いします。

なぜインターンを始めたのか

未来電子でインターンを始めたきっかけは色々あるのですが、大元はズバリ、iPS細胞研究所の山中伸弥教授の講義です。

「出た、意識高い系!!」と思われたかもしれません。笑

しかし、その当時の私は ”超” がつく平凡な大学生でした。

どんな生活をしていたかというと、平日は実験やレポートで学校にこもり、休日はバイトを掛け持ち、長期休暇は帰省をしたり旅行をしたりといった「大学生の見本」のような生活です。

そのような生活をしていた私が、どういった経緯で山中教授の講義から、インターンを始めるまでに至ったのか―

『研究者に対する ”負のイメージ” の転換』

そもそも私が京都大学を目指した理由は「最先端の研究がしたかったから」なのですが、実際に京大に入学して数か月も経たないうちに、憧れであった「研究者」に対して漠然とした負のイメージを抱くようになっていました。

というのもまだ意欲の溢れる新入生の頃に、興味を持った研究室にいくつかお邪魔したことがあるのですが、それらの研究室にいた方のほとんどが、何だか関わりづらいというか、「この人とは仲良くなれないかな」と思ってしまった経験が契機と言えると思います。(もちろん当時の私も知識不足であり、対応に間違った点があったのかもしれません。)

一般的に研究者のイメージというと、プラスの面では「天才」「高学歴」「科学技術への貢献」、マイナスの面では「一匹狼」「偏屈」「コミュ障」などがあるかと思いますが、研究室を訪問した私には、そのマイナス面ばかりが目についてしまったのです。

それからは学問に対する意識もどんどん低くなり、「受験頑張ったし、まあいいや...」といった感じで平凡な大学生活をスタートさせました。

そのため当時の私が山中教授の講義を受けたのも、「ノーベル賞=テレビに出た人=有名人」というような、ちょっとした野次馬精神からでした。

このような軽い気持ち(今思えば大変失礼ですよね、、)で受けた講義が、私を大きく変えるきっかけになりました。

想像がつく方も多いかと思いますが、山中教授は、先程述べたマイナスイメージとは全く以てかけ離れた方だったのです。

特に感動したのが、彼の人柄とコミュニケーション能力、そしてプレゼン能力です。

彼はみなさんご存知の通りノーベル生理学・医学賞を受賞していますが、その受賞に至るまでに研究に携わった研究員や大学院生を、講義のかなりの時間を割いて全員紹介し、彼らの協力があったからこそだと、誇らしげに語っていました。

また講義には文系の学生も多かったのですが、その学生にも分かりやすいように専門用語をあまり多用せず、図や写真が中心のスライドで、学生の反応を確認しながら講義を進めていました。

専門用語だらけの講義しか聞いたことのなかった私にとってそれは衝撃的で、講義の90分間はあっという間でした。

「一流の研究者って、こういう人のことを言うんだな、、」と研究者に対する ”負のイメージ” が一掃され、同時に再び研究の道へ憧れを抱いたのを覚えています。

『差別化するためには何が必要か』

その講義を受けてからというもの、自分のレベルでこのようなことを考えるのはおこがましいとは重々承知ながらも、彼のような一流の研究者になるためには何が必要なのだろうと考えました。

「どうして山中教授の講義に、あれほど惹きつけられたのか」

「他の教授や研究者と何が違うのか」

これを整理した結果、やはり講義中に惹きつけられた「人柄(この人についていきたい!と思われる魅力)」と「コミュニケーション能力」、「プレゼン能力」の必要性を感じました。

そして彼は、他の研究者と同様に勤勉であることはもちろん、この 「+αの魅力」 が優秀な研究員や学生を惹きつけ、彼らを巻き込み、偉業を成すに至ったのではという結論に落ち着きました。

このように考える過程で自分の将来や進学、就職についても真面目に考えるようになり、「+αの魅力」を身に付けるためには何をすればよいのか、(もちろん生まれ持った才能だと言われればそれまででしたが、私はそうは思わなかったので、)かなりの情報取集をしました。

「インターン」 というワードを知ったのはその時です。

インターンが ”社会人としてのスキルを磨ける実践的な場” ということで「これは行くしかない!」と思ったのですが、1、2日の短期インターンがほとんどで、長くても1週間程度でした。

試しに複数応募してみたものの、情報収集を進めるうちに、短期インターンがほぼ企業説明会のようなもので終わってしまうと知りました。

また今までの経験上、1週間程度でスキルアップできた例にも思い至りませんでした。

そのような経緯で探した結果、長期でインターンを受け入れている未来電子に辿りつきました。

インターン生のブログを読み、早いうちから将来を見据えて行動している人が多いことにショックを受け、最初はものすごく不安になりました。

しかし「ここで変わるきっかけを作らなかったら、もうチャンスはない」と思い、思い切ってインターンをすることに決めたのです。

未来電子で何をやってきて、何を学んだのか

未来電子では半年間、メディアチームとPRチームに携わってきました。

「インターンって、実際のところ何するの?」という方もいらっしゃるでしょうし、インターンを始める前の私も同じようなことを思っていました。

ここからは「インターンに参加したい!」と考えている方の参考のため、それぞれのチームでの経験と、それらから学んだことをなるべく具体的に書こうと思います。

メディアチームインターン経験談

メディアでの業務は主に「テレアポ(電話営業)」です。

面接の時点で「テレアポは営業の中でも最も難しい」、「続く人はなかなかいない」ということを聞かされていたので、かなり身構えながらのスタートでした。

実際にどうだったかと言うと、、、本当に大変でした。

商材を売る相手、つまり電話をかける相手は会社の取締役社長。

自分より社会経験も人生経験もある企業の経営者に対し、対面ではなく、声だけが頼りのテレアポで商材に興味を持ってもらうのは一筋縄ではいきません。

毎日朝早くからリストを集め、先輩インターンとロープレを行い、トークスクリプトを必要に応じて修正し、ひたすら電話をかけ続ける日々。

「次こそアポイント取るぞ!」と思って電話をかけても、営業と分かった瞬間にガチャンと無慈悲に切られたり、怒鳴られたり、相手のネガティブな反応を上手く切り返すことができなかったり、、

電話をかけ始めて3日目くらいに電話を持つ手が震え、メンタルには自信があった私でもこれにはさすがにこたえました。

途中で辞めていく他のインターン生も何人も見ましたし、辞める人の中には対面営業の経験者もいました。

「一生取れる気がしない」と、自分も投げ遣りな気持ちになりかけました。

しかし諦めそうになった時は常に、未来電子に来た理由と目的を思い出しました。

そしてアポイントの取れる社員さんや先輩インターン生のトークを録音し、「自分がアポイントを取れないのはなぜだろう」と分析をしつつ毎日取り組みました。

そのようにして粘り続けた結果、営業未経験の私でも、最終的にはアポイントを2件獲得することができました。

大学に入ってからこれといって苦労した経験のなかった私にとって、非常に有意義な経験だったと思います。

PRチームインターン経験談

メディア経験後、授業との両立の関係からPRチームに異動しました。

PRでの主な業務はライティングです。

具体的には企業のHP内のブログを、本業でお忙しい経営者の代理で執筆します。

一口にブログと言っても、思いついたことを書き綴る「日記」のようなものではありません。

その企業の見込み顧客のペルソナをしっかり把握し、顧客が求めている情報をブログ形式の「記事」として発信します。

その企業の属する業界の知識はもちろん、業界の動向や流行などの情報収集も重要になりますし、専門的な内容であっても顧客の興味を引くように、読みやすく整理しなければなりません。

そして記事を読む顧客(個人)からすれば、それは私ではなく担当企業が発信している情報になるため、未来電子側として、また担当企業側として、二重の責任を伴うことになります。

業務内容にはタイトル作成、記事本文の作成、校正などがありますが、私の仕事は主に、一つの企業のブログタイトルから記事作成まで全て行う「専門ライター」として活動していました。

PRチームに移ってすぐ、メディアの頃から担当していた企業に加え新規企業を2件担当することになったのですが、私のような少ない在籍期間で、しかも理系で出勤日数も少ないにも関わらず、3件の専属クライアントを任されている人はほとんどいませんでした。

専属クライアントは未来電子からの信頼や実績がないと任されないということを考えると、メディアで見せた粘り強さと、学習意欲が高かったことが評価されたのではないかと思います。

PRチームでの今までの活動を振り返ると、仕事をこなす鍵は「情報収集力」と「学び続ける姿勢」、そして学生だからといって、大事な部分を社員さんに丸投げにせず取り組むことです。       

インターンから学んだこと

メディアチーム、PRチームでの経験を通して、本当にたくさんのことを学びました。

社会に出るということ、会社として責任を持つということ、自分目線ではなく常に顧客の視点を持つこと、仕事のモチベーションの保ち方など、学ぶこと全てが新鮮で、密度の濃い半年間になりました。

その中でも、インターンだからこそ身に付けることができたと思うのは ”当事者意識” です。

どちらのチームでも企業の担当者と連絡を取るのですが、普通に学生生活を送っていたらそのような機会は全くと言っていいほどありません。

企業の方の信頼を得るためには先方と対等、またはそれ以上の知識が必要ですが、PRで担当した中にはほとんど知識のない状態で受け持った企業もありました。

もちろん最初は不安でしたが、担当として任せてもらえることで自信もつきましたし、「この企業の求める顧客はどんな人だろう」「顧客の悩みは何だろう」と、自ら進んでじっくりと考える機会が非常に多くありました。

“自ら進んでじっくりと” というところが、アルバイトとの大きな違いでした。

アルバイトは大抵お金が目的ですし、「接客のプロになるんだ!」と思いながらやっている人はほとんどいないと思います。

マニュアル通りの接客をし、トラブルが起きても一時的に対処すれば切り抜けられます。

そのため、お金のために渋々やっている、面倒なお客さんでも謝ればなんとかなるという感覚がついてしまいますし、クレームがついたとしてもオーナーや店長の責任になることが多く、また顧客の消費額も少ないため、自分にとってもバイト先にとってもそれほど大きな損失ではありません。

それに対し未来電子では法人が顧客であるため、顧客とは長期的なお付き合いをすることになります。

そこで担当の企業に対し、アルバイトと同じような対応をするとどうなるか。

想像がつくかと思いますが、会社の利益の損失、最悪、信頼の損失にも繋がりかねません。

そのため取り繕った表面上の対応ではなく、企業との信頼を築き上げるためにも「自分の頭を使ってしっかり考える」ことが、社会に出てから非常に重要であることを、未来電子のインターンでは身をもって学ぶことができました。

                                                                                            

一歩踏み出すことの大切さ

インターンをしたおかげで、新たな環境に挑戦することを躊躇わなくなりました。

具体的には、他社の倍率の高いインターンに応募したり、国際交流のイベントに出向いたりするようになったのですが、これは半年前の自分だったら考えられないことです。

事実、両親も驚いています。笑

このように「一歩踏み出せるマインド」が身に付いたことは社会人になってからも強みになると思いますし、今もそのおかげで色々な分野の興味深い人と繋がることができています。

未来電子は ”人種の坩堝”

未来電子には大学、学部、学年を問わずたくさんのインターン生がいます。

同様に社員さんも若い方が中心ですが、国籍、経歴、職歴など様々です。

このようにバックグラウンドの多様な人と出会え、若いパワーで溢れる未来電子の環境は、まさに「人種の坩堝」と言えます。

どれだけインカレのサークルに入っても、学生団体と掛け持ちしても、バイト先を転々としても、出会えないような人々がここにはいます。

今更ですが、伝えたいことが多い余りに相当な長文、乱文になってしまいました。

ただ、どれだけ文章にしても、実際に体験してみなければその熱さは伝わりません。

「大学生活が物足りない」、「他とは違うインターンをしたい」、「新しい環境で刺激を受けたい」、「高め合える仲間がほしい」など、どんな理由でも構いません。

人種の坩堝の中に飛び込んでみませんか。(※火傷にご注意ください。)

最後までお付き合いくださってありがとうございました!


この記事を書いた人

京都大学インターン

竹中梓