学生のみなさんこんにちは、未来電子で働いてます斉藤です。
最近むっちゃESを添削してます。
自分がインターン生だった時期にも結構な数のESを見てきたのですが、最近は月10人ぐらいのESを添削するようになりました。
ESは、
「なに書いたらいいの?」
っていうわかりづらい質問もありますし、、、
「ES 書き方」みたいに検索してみても、
「ESに答えはありません!」みたいなブログ記事で溢れかえっていて、
「答えなってないやん!」とキレそうになることもしばしば。
そんな謎多きESですが、学生から来る質問の圧倒的No.1は、
「学生時代頑張ったことと自己PRの違いは、何ですか?」
という質問でしょう。質問され過ぎて、もはや殿堂入りしてます。
もちろん僕も学生時代、同じ疑問を持っていましたが、社会人になった今、答えは非常にシンプルなことに気付きました。
そこで今回は、ESの構造を簡単におさらいした上で、「学生時代頑張ったこと」と「自己PR」の違い論争に決着をつけたいと思います。
学生時代頑張ったことも自己PRも前提は同じ
「学生時代頑張ったこと」と「自己PR」ですが、どちらもエピソードを書いていくという前提は同じです。
ESで書くエピソードについて少し解説しておきます。
まずエピソードには、ある程度決まった型があります。
以下の通りです。
①目標を設定
②課題を発見
③解決策を実施
④その結果
⑤激推しポイントをアピール
それぞれ、もう少し深めます。
①目標を設定
何かの行動を起こす際は、当然ですが、何か目標があります。
例えば、僕は学生時代、団体授業講師のアルバイトをしていたので、
「退塾する学生の数を月2人以下にする」
のようなものですね。
これが目標の設定です。
実は、学生の間はこの目標設定が一番難しい、というかやっていないことが多いです。
ベストは、目標をあらかじめ設定していて、かつ目標に数字が入っていることですが、実際学生時代の活動に数値目標があることは稀ですし、そもそも目標を言語化していないことの方が圧倒的に多いでしょう。
そのため、大きい声では言えませんが、
少し盛って、目標設定をしたことにするという場合が多いです笑
②課題を発見
さて目標を設定して、行動を開始するわけですが、必ずどこかで問題・課題が出てきますよね。
何事も全て順調に行くことはありませんから。
例えば塾の場合だったら、
「先生とのコミュニケーションが少ない学生は退塾することが多い」
というようなものが課題になります。
これをESの文章中でもしっかりと定義する必要があります。
③解決策を実施
課題が見つかったら、それを乗り越えるために解決策を実施しないといけません。
例えば塾の場合だったら、
「授業前後に積極的に声をかけてコミュニケーションをはかる」
というようなものですね。
実はこの解決策の部分には、個人の色、その人らしさが一番出る可能性が高いです。
例えば、「1人1人を大切にする」というような考え方を持っている人は、先ほどのように「授業前後に積極的に声をかけてコミュニケーションをはかる」という解決策を実施することになります。
ですが、「根本原因を突き止める論理的思考力」が高い人はどうなるでしょうか?
学生が退塾する時は、ほとんどの場合親御さんが意思決定権を持っています。ということは、親御さんとコミュニケーションを頻繁に取っていて信頼を勝ち取っている場合は、学生が辞めたいと言っても、親御さんが「ここの塾は良い塾だから」と退塾を引き止めてくれるかもしれません。
そう考えると、「毎日3時間、親御さんとコミュニケーションをとる」という解決策もありかもしれません。
講師をずっとやって来た僕からすると、なんて冷徹な解決策だ、、、と思ってしまいますが、極端に言うとそういうことです。
少し話がそれましたが、要するに課題に対する解決策を実施したということを書かないといけないわけです。
④その結果
解決策を実施したからには、その結果が気になります。
もちろん文章にして、ESに書いてください。
その際に、最初に設定した目標が達成できていれば、なお良しですね!
⑤激推しポイントをアピール
最後に、このエピソードから得られた、みなさんの激推しポイントを書いておいてください。
「1人1人とコミュニケーションをとる大切さを学びました」みたいな感じですね。
学生時代頑張ったことと自己PRの違い
さて本題に入ります。
「学生時代頑張ったこと」も「自己PR」も結局同じようなものですね。
では、この2つの違いはなにか?
結論から言うと、
「学生時代頑張ったこと」は、成長して何かを得た経験
「自己PR」は、自分が持っているものを使って何かを乗り越えた経験
ということになります。
言葉にするとわかりにくい笑
僕の大学時代の例を使って説明します。
さっき、塾講師をしていた時の話をしましたね!
あともう一つ、僕が使っていたショボいエピソードを紹介します。
僕は、学科のクラスみんなでキャンプに行くイベントの幹事をしたことがあります。
目標:全員に楽しんでもらいたい
課題:おとなしい子はイベント楽しめない
解決策:おとなしい子がひとりぼっちになりそうな時は、BBQの設営などの仕事を積極的に任せる。(理由は、むしろ何かしらの作業をしていた方が、周りの人とのコミュニケーションが生まれると考えたから)
結果:全員満足
激推しポイント:全体の満足度を最大化できる
改めて書いてみるとエピソード自体がショボすぎる笑
ただ筋は通っていたので、普通に受かります。
このエピソードは、自己PRです。
そして、さっきの塾の話は、学生時代頑張ったことです。
違い、わかりますか?
時系列で考えるとわかりやすいです。
簡単に言うと、
学生時代頑張ったことは何かをゲットした経験です。
塾のエピソードで言うと、僕は塾の学生全員に目を配る重要性に気づいています。
今まで持っていなかったものを手に入れたので、学生時代頑張ったことカテゴリーに入ります。
それでは、キャンプの話はどうでしょうか?これは、自己PRです。
なぜなら、もうすでに手に入れていた「一人一人に目を配る重要性」を活用して、キャンプ参加者全員の満足度を上げているからです。
つまり、
学生時代頑張ったこと
=何かをゲットした経験
自己PR
=すでにゲットしている何かを使って課題を解決した経験
ということになります。
例えばですが、コミュニケーション能力をアピールしたいとします。
人脈を広げるためにいろんなイベントに顔を出した
もともとコミュニケーションが得意ではなかったので最初は苦戦
でも頑張ってると、どんどんコミュニケーション力がつきました
これって、学生時代頑張ったこと、自己PR、どちらですか?
もともとコミュニケーションが苦手だったけど、頑張ってコミュニケーション能力を身に着けているので、学生時代頑張ったことになりますね。
こんな感じです。
フリーペーパーを作りたい
でも制作費を捻出するためにスポンサーがいる
コミュニケーション能力を駆使して営業活動を行いスポンサーを獲得
フリーペーパー無事完成
これは、自己PRですね。
もともとゲットしていたコミュニケーション能力をフル活用して問題解決しているので。
ただしここで勘違いしてはいけないことは、学生時代頑張ったことと自己PRでアピールするポイントは別でも良いということです。
つまり、学生時代頑張ったことで何かしらのスキルを身につけた経験を書くとして、自己PRでそのスキルを実際に活用した経験を必ずしも書く必要は無いということです。
もともと別に、違う強みを持っていたのであれば、その強みを自己PRに書いてもらえれば大丈夫です。一貫している必要性はありません。
まとめ
今回は、学生時代頑張ったことと自己PRの違いについて紹介しました。
学生時代頑張ったこと
=何かをゲットした経験
自己PR
=すでにゲットしている何かを使って課題を解決した経験
これですね。
僕自身、学生時代はなんとなく書き分けていたのですが、社会人になった今、企業側がみなさんに求めているものが明確になり、言語化できるに至りました。
2つの違いに困惑していた方の参考になれば幸いです。
これからも就活・インターン系のこと書いていこうと思ってますので、ちょくちょく見に来てください。
それでは、また。