こんにちは人事の中津です。
朝活始めて3週間ぐらい経ちましたがやっぱりいいですね。
昔は本を読んでも読んだ気で終わったり読み終えることが目的になってたりしていました。
インプットで終わらずにここでアウトプットすることによってさらに理解が深まりました。
今日は ROE について書きたいと思います。
「ROEって何ですか?」
もしあなたが後輩から聞かれてこの質問に答えられる自信はありますか?
学生のあなたが完璧に答えられたら
めっちゃかっこいいですね。
ROE (Return on Equity)
自己資本利益率会社の自己資本に対する当期純利益の割合のことで
ROE=純利益÷自己資本
で求められています。
つまり株主が預けているお金がどれくらいの利回りで回っているかというのとほぼ同じ意味です。
ROE を計算する際に使う利益は純利益ですそれが株主に帰属する利益だからです。
一橋大学院商学研究科の伊藤レポートで
ROE 8%以上が求められて以後これが上々企業の命題となり多くの会社が
ROE を高めることにかなりの神経を使うようになりました。
ROE を上げる方法は二つで分子の純利益を上げるか分母の自己資本を下げるかです。
正しい自己資本を下げれば自己資本比率も下がるので
会社の中長期の安全性が下がることも認識しておかないといけません。
自己資本比率が十分に高い企業なら別ですが
ROE を高めるために自己資本を減らし会社のリスクを高めているとしたら本末転倒というしかないのです。
なぜ ROE を重視するのか
ROE の向上を目指すことは株主重視の宣言です。
会社が ROE の数値目標を掲げることは
「これからは株主の存在を今まで以上に重く受け止めますよ」
「株主のリターンを重視しますよ」
という宣言なのです。
つまりROE は株主の重要視する一つ指標なのです。
トヨタが無借金経営にしない理由
トヨタ自動車はここ数十年自己資本比率を36%から37%の間に収めています。
トヨタは兆単位で利益が出るのでほっておくと自己資本比率がどんどん上がります。
それを防ぐために決算書を見ればわかりますが
十数兆円の有利子負債を抱えていますしかしその反対の資産サイドで同じ額ぐらいの金融資産を持っています。
だから実質上は無借金経営なのです。
なぜこんなことをやっているのかといえば自己資本比率を上げないためです。
自己資本比率が上がると waccが上がるため株主などから求められる
ROAが上がり 資本比率を計算する際の分母が大きくなるため ROE は下がるからです。
逆に負債を増やすことで自己資本比率を下げれば(財務レバレッジ)を
あげれば株主が重視する ROE が高まります。
上場してない会社は自己資本比率が高ければ当然安定性は高くなります。
上場企業の場合は必ずしも無借金経営が良いとは言えず
有利子負債の方が純資産の調達コストよりも低い場合は
借金で資金を調達した方が合理的になることもあるのです。
まとめ
アメリカでは ROE を追求しすぎて 過度なリストラや自社株買いを行う企業も見受けられます 。
日本では今のところそういう企業は少ないです。
とはいえ ROE を軽視してはいけません。
キャッシュをたくさん持っているのにもかかわらず有効活用せずに溜め込むのも良くないのです。
それは社会から預かっている資源が有効に活用されてないということになるからです。
資源を有効活用する、効率的な経営をする、安全性を考えることが会社を
経営するときはこのバランスが非常に大切なのです。