どうも人事の中津です。
今日は人事らしく採用について学んだことをアウトプットしていきます。
採用とは会社にとってビッグイベントです。
中小企業ではなおさらです。
それが新卒採用であっても、中途採用であっても、その採用によって多かれ少なかれ会社の何かが変わるのですから、新しい仲間を受け入れる皆さんの胸は期待で膨らみます。
しかしその希望に満ちた採用が、地獄のような結果を招く事も少なくありません。
実は徹底したリスクマネジメント、結果として本当に仕事ができる人の採用に繋がるのです。
リスクマネジメントの効いた採用選考は、言うまでもなく、応募者と向き合うことから始まります。
「持ち物」の落とし穴
採用側は応募者の、経験値学歴、語学力、資格などの「持ち物」だけに目が奪われがちですが「使い手の能力」に目を向ける必要があります。
経験値は貴重な武器ですが、「本当に仕事ができる人か否か」を決めるものは「経験値を含む生産性の確保に向けてうまく使って行く仕事力」であり、経験値そのものではありません。
人を見るときににはどうしても華やかな武器に目が眩んでしまいがちですが、武器に気を取られると、本当に大事な「使い手の能力」に向き合うエネルギーが削がれます。
いかなる経験値も、保有しているだけでは生産性に繋がらないのです。
極端なスピード主義は危険かも?
「仕事はスピードが命」「ビジネスの基本はスピードだ」
ネットやビジネス書ではこのようなフレーズがこれまでもかというほど見かけます。
採用現場で「何を聞いても打てば響くような反応が返ってくる」「決まった時間内に他の学生よりたくさん話したくさん書くことができる」「グループワークでいつも口火を切り率先して動く」のような場面を目にすると、心は内定に多く傾いてしまいますよね。
このような目に鮮やかな応募者の行動で彩られるのが普通なのですが、スピードを重視するあまりにもっと大切なものを犠牲にしてしまっているのす。
それは考える力です。これは概念化能力とも呼ばれ、問題解決やマネジメントと言った質の高い仕事に取り組む時に必要になります。
スピードに優れ、スピードを武器にする人は、概してスピードに依存しやすくなりますが、そのような人は、相応な時間を要する「考える」と言う行動と縁遠くなりやすく、本質的問題解決やマネジメントへの適性が低くなりがちです。
経営者の果敢な判断や意思決定は、一見するとスピーディーでスマートですが、そのスピードは熟慮熟考の次のステージにあって、初めて価値を持ちます。
スピードという目に鮮やかな個性をキャッチしただけで、結論を急いではいけません。
その結果が、作業適性が高い人ばかりを増やし、質的生産性で勝負する「組織の核に慣れる人材」を採用できない企業体質を生んでしまうのかもしれません。
応募者の「言ったこと」「書いたもの」を信じるな
どうしても採用されたいと熱望する応募者が、採用側が喜びそうなことを力強く語り、エントリシートや履歴書に一生懸命書き込むのは当然のことで、それを非難するのは筋違いです。
採用側が、情報リテラシーを持ってその内容に接すレバ良いだけのことです。少し知恵の働く人の操作力や表現力を持ってすれば、「採用したい!」と前のめりになっている面接官を騙すことは簡単だということを、すべての採用関係者が腹に落とす必要があります。
まとめ
言ったことや書かれたものをあくまで一情報に留めることを決めたなら、向き会うべき対象を変えなくてはなりません。
その対象は、応募者の行動です。能力を過不足なく表現するものは、その人の行動だけだからです。
言うのはとても簡単です。なぜならば口を動かすだけだからです。
しかし実際に行動するのはしんどいです。それができるかどうかを見分けるのが採用の本質なのです。