食品メーカーの特徴として、内定への倍率が高いことが挙げられます。
高い倍率を勝ち抜くために、食品メーカー業界の研究をしましょう。
□食品メーカーの業務内容とは?
食品メーカーにはいくつかの役職があります。
ここでは、研究開発部門や営業販売部門、管理部門の紹介をします。
*研究開発部門
多くの食品メーカーは研究所が併設されています。
そこでは、基礎研究だけでなく新製品の開発なども行われています。
食品はバイオなどの最先端分野とも関わっているため、研究に力を入れている企業は多いですね。
開発のお仕事では、高度な専門知識が必要となるため、理系の技術者が多いです。
*営業販売部門
営業販売部門では、直接製品を売ることに携わります。
量販店だけでなく、外食業界などに営業活動を行い、自社製品を置いてもらうように努めます。
また、消費者の購買意欲増進のために、売り場の演出やメニューの提案まで担当することもあります。
*管理部門
管理部門では、経理や人事、経営企画などの組織を管理します。
この部門は食品メーカーだけでなく、他の企業でも不可欠な存在ですね。
また、広報活動やお客様の相談など、消費者からの問い合わせや意見を専門的に対応する担当もします。
□業界規模は?
2019-2020年の業界レポートでは、業界規模が20.5兆円だというデータが出ています。
これは142業界中17位とかなり高い数値ですね。
□気になる年収は?
食品メーカーの平均年収はおおよそ500万円です。
夏と冬にボーナスが支給される場合は、手取り月給はおおよそ25万円前後でしょう。
また、昇給は年1回、ボーナスは夏と冬の2回という企業が多いです。
しかし、業界によって異なるでしょう。
さらに、食品メーカーの初任給はおおよそ21〜23万円だと言われています。
学歴によって初任給の差がつく場合があります。
そのため、大学院修士卒ではおおよそ24〜25万円、大学院博士卒ではおおよそ28〜29万円です。
□福利厚生の特徴とは?
食品メーカーの福利厚生は企業によって異なりますが、通勤手当や地域手当、役職手当、家族手当、超過勤務手当などがあります。
さらに、開発担当に携わっている方は、開発手当が出るところがあります。
営業職ではインセンティブが支給されることもあります。
□食品業界の魅力とは?
食品業界の魅力として、2つ挙げられます。
まず1つ目は、食品開発ができることです。
より美味しくするために、より健康を考えて新しい食品を開発できますね。
必要に応じた食品を追求できるため、開発する楽しさを感じられるでしょう。
2つ目は、人々の健康を守ることです。
食は人の健康を守る役割だけでなく、人を作る役割も担っています。
そのため、子どもからお年寄りまで、安心して口にできるように、気を配っています。
□食品メーカーの動向について
農林水産省の「平成30年度 食品産業動態調査」によると、2016年の食品製造業の製造品の出荷額は前年よりもおおよそ4%増進しています。
2008年以降の世界的な不況により落ち込んだ時期もありました。
2012年末から始まったアベノミクスにより、国内景気が回復し、出荷額は増傾向にあります。
しかし、価格競争が激しいことや原材料の価格が高いことから、中小企業では厳しい状況が続いています。
そのため、将来的に大手企業は新しい市場を開拓するために海外進出を図っています。
□食品メーカーのトップ3の企業と特徴をご紹介します!
1位:日本たばこ産業(JT)
JTは、収益のおおよそ90%がたばこ産業です。
また、たばこだけでなく、医薬品や加工食品事業も行っています。
時価総額は2016年の時点で日本6位です。
最近では、海外へのたばこ事業を積極的に行っています。
2位:アサヒグループホールディングス
ビールを作ることが挑戦だった時代から、今では飲料だけでなく食品も製造しており、活躍の場を世界へと広げています。
しかし、求める人物像は変わらず、「新たな領域に挑戦し続けること」です。
そのため、仲間を信頼し、大切にすることを重視しています。
3位:キリンホールディングス
キリンホールディングスは、それぞれの役割を明確に理解して遂行しています。
ビジョンは、「飲料の進化」です。
時代の風潮によって、人々のトレンドやニーズが変化するため、変化に柔軟に対応できる人材を求めています。
また、最先端の飲料製造や販売を行っています。
□備考
食品メーカーを志望する場合は、志望動機に加えて食と向き合う姿勢を伝えましょう。
食と向き合うことで、食文化や世界の食料需給事情などを知れますね。
また、食に関するテーマと自分なりの考えをまとめておくことをおすすめします。
面接では、給食会社じゃなくてメーカーなのか、という質問から、おすすめのお店を教えてなど食にまつわる質問をされることがあります。
そのため、日頃から食に関する知識をつけておきましょう。
Webテストについては、玉手箱やC-GAB、GAB、SPIなど多くの種類があります。
食品メーカーを中心に受ける方は、Webテストの対策も幅広く行いましょう。