足りてないと思ったことを発言することが大切

松上 千博

滋賀大学 経済学部企業系学科

ー2018年3月卒

PROFILE

学生時代はアカペラサークルに所属しておりボイスパーカッションを行う。サークルは現在も所属しているがバンドのメンバーが就活、公務員試験などから活動は休止している。昨年の10月より未来電子に所属し、PRチームとしてライティングを行う。コミュニケーションの中心的存在として京都オフィスを引っ張っている。

長期インターンを始めた理由は?

―サークル活動も休止しているというタイミングでインターンを始めたと思うのですが、未来電子に来たきっかけはありますか?

まず、インターンしようと思ったきっかけは滋賀大のプロジェクトで台湾に3週間インターンをしました。大学で必須授業になっていて3週間海外行ってこいというプログラムです。

―学校から必修で海外に行く機会を設けてくれるのですね。それは語学研修のようなものですか?

1週間は中国語を磨く形の語学研修があり、残りの2週間は台湾の企業で働くというものでした。語学研修は正直形だけで1週間だったらなにも自分の力にならず、読むことはできるんですけど発音が全然できませんでした。

―勉強しているのと実践で使うのは全く違いますね。もちろんそこに住む人の文化も違ってくるし、中国語って物事を表現する言葉の数が少ないとかも聞きます。実際に企業で働いた後半の2週間はどのような感じでしたか?

その会社はカメラとかモジュールのレンズを作ってる会社で、取引先が日本企業の「エプソン」とかもあって、日本人との取引が多い会社でした。実際に行った業務は中国語で書いてある資料を日本語に翻訳して日本企業に渡すような資料を作るというものでした。

―それはインターン生として、長期でもなく任されるのですか?

任せてはもらっていたのですが、周りの社員さんを見ててもずっとデスクワークでカタカタしていて、正直あまりコミュニケーションは取れませんでした。そこで「仕事って面白くなさそう、もっと楽しく働きたい」と思って。何かの糸口を掴みに未来電子にやってきました。

―なるほど。帰国してインターンをしようと思ったところで、他にどのような会社を見ましたか?

一応「京都・インターン」で調べたら未来電子が1番上に出てきて、「1番上だったら1番ええやろ」という安易な考えで未来電子に問い合わせしました。

―そうだったのですね。

インターンの子たちが「これやりたい」って自由にやっていた

―台湾企業で実際仕事をして、その後未来電子に入って、それぞれ違った点、同じように感じた点はありますか?

違った点は台湾でやった仕事は作業の部分が多かったのに対して、未来電子はインターンの子たちが「これやりたい」って自由にやっていた点です。もちろんライターの仕事も一部作業ではあるけど、クオリティを求めたり、コミュニケーションを図って皆助け合って効率化を図っていったりするという面ではクリエイティブだなと感じました。

―確かに、一定のラインを超えた後は自分がどうするか次第ですね。未来電子でも最初は記事のタイトルを作成するだけというクリエイティブより作業のような仕事もあります。要は誰にでもできる仕事。その中で一部の人が誰にでもできることの積み重ねた先のことを新しい仕事として取り組んでくれていますね。最初未来電子で取り組んでいた記事のタイトル作成の作業は台湾で取り組んでいた翻訳の作業と似た位置にあると思いますが、それはどう思いますか?

台湾での仕事は決まった枠の中で翻訳するだけでした。一方記事のタイトル作成の場合は記事を見た潜在的顧客をいかに動かせるか、どれだけタイトルで引き寄せるかというところを考えることができました。最初はタイトル作成も「なんだこの作業は」みたいに思ったこともありましたが。(笑)

―今の話からタイトル作成は「これを読む人がどうか」というところまで考えていて、面白みを持ったということですか?

やっていく中で後々気付きました。社員さんのライティングテストのアドバイスとか、課題図書の本読んだり。インプットだけでなく実際にアウトプットもする中で「もっとこうしたらいい」という考えが芽生えていきました。

―同じ事をしてても本を読んだりして考えが変わり、読んで松上さんが気付きを得て同じ行動が別の意味を持ち始めたということですか?

そうですね。

―今、未来電子の中を細分化してみると、取り組んでいることは派手なことを取り組んでいるわけではなくて単純に見えるかもしれないけれど、それをどのように考えて取り組むかで、得られるものも変わってくるのかなと思います。台湾の企業でも、もし気付きを与える仕組みがあり、半年働いていたら、ずっと同じ翻訳の作業でも松上さんの中で自分で気付きを得て「これってこうしたらいいんだ」など、翻訳する資料の種類にテンプレートを作れたかもしれないですね。

そうですね。気づきを与えてくれる環境は大事なポイントかもしれません。

足りてないと思ったことを発言することが大切

―インターンをする中で松上さん側の何かが進んだところがあると思うのですが、自分自身何を意識して行動を起こしていましたか?

私の性格にもかかわってくるところなのですが、自分の居る場所を自分の住み良い環境にしていくタイプです。ただやはり日本人なので、最初は相手の様子をうかがいながら行動していました。インターンをする中で提案を受け入れてもらえる環境だということが分かったので、言えることが言えるようになったらとりあえず提案もしてみるというスタイルでやっていました。また、未来電子に来たら、どれだけ価値を高められる人間になるかというのが1つインターン生の最終的な目標だと思って行動していました。

―なるほど。その価値を高めるのは自分自身のことと会社の価値という2軸があると思いますが、社内の価値はどのように高めていきましたか?

人の価値ってそのコミュニティの中でしか評価できないと思っています。その中で価値を発揮しようと思ったら、どんどん発言しないとダメだなと思い、発言することで価値を高めていきました。

―コミュニティの中で自分の意見を伝えることは大変重要ですね。それ以外には何か価値を高めるために意識していたことはありますか?

生産性とかの本も読んで、自分自身生産性のある考え方とか効率的な考え方ができているのか考えました。本を読んだら、「生産性は大事、自分の考えは正しかった」と思うことができたので自身にもつながりました。変えられるか変えられないかは別として足りてないと思ったことを言うことが大切だと思います。

―発言することで良いものになるというのがわかれば、言うことをためらわない、というようなマインドはインターンで仕事していく中で読んだ本であったり、実際の経験から強まっていったのですか

例えばタスクの1つであるライティングでは、もちろん書いてる企業さんに対してその企業の為に書こうっていう気持ちが強いですし、やはりクオリティの高い記事を書けるようになりたいと思うようになりました。

―クオリティの部分で言うと、最初は難しいところもあったと思いますが、それはどのように書けるようになっていきましたか?

社員さんにライティングテストをしてもらって、逐一フィードバックをもらってできてないことを改善していったことでクオリティが上がっていきました。特に記事を書くうえで重要なのが顧客目線になるというところで顧客も焦点を絞ることが重要でした。始めは大まかな顧客イメージで記事を作成していましたが、より顧客を突き詰めていくというところで記事の質は上がったと思います。マーケティング用語で言うとセグメンテーションができるようになったということです。

実務とコミュニケーションの2つのベクトルでステップアップ

―会社の価値を高めるというところはコミュニティ内でしっかり発言するということがありましたが、自分の価値を高めるというのは、自分と接する人が「この人は価値がある」と認識することですか?

そうですね。ただクライアント側からは評価される返事があまり返ってこないということがありました。いい評価が返ってきてる人もいる中で私はまだ「いい記事だったね」みたいなことを言われたことがないので。もっと頑張らないといけないと思っています。

―反響が見えにくいということですか?

わざわざ記事に対して返事を返してくれる人が少数なので、正直顧客側に自分の価値は発揮できているかどうか今はわからないです。「いつもいい記事書いてくれる人やな」って思わせるために記事を書くしかないですね。あとは専門ライターになってある程度の記事の書き方、ライティングをする上でのマーケティング感覚、ノウハウは自分の中に蓄積されてるんで、それを新しく入ってきたPRの子にシェアできるように文字に起こしてみようと思っています。それが出来たら「松上さんって人がいるんや」と新しい子たちからの評価が増えて自分自身の価値も高めていけると思っています。

―それは是非やってもらいたいですね。自分が経験して気付いたことを先に情報として気付かせてあげれば新人の人はもっと早いサイクルを登っていけますね。「誰にでもできるゾーン」から、一歩上ると、松上さんの言葉を借りれば「こっちのもん」という状態になるのかなと思います。台湾の話は、期間が問題でしたし、何かを得るなど自分の価値が上がったか疑問だという感じでしが、今未来電子ではそこまでイメージして考えてくれているのであれば、松上さんにとってもプラスになってるのかもしれないですね。

ほんとに台湾では、作業ばっかりで頭使わなかったんです。このまま頭使わないまま仕事していったら頭腐ってしまいそうなんて感じたりもしてました(笑)だからこそ日本帰ったら頭使うインターン絶対しようと思いました。

―台湾でのギャップが逆に良かったのかもしれないですね。

未来電子のホームページは『考えて考え抜く』みたいなことが書いてあって当てはまると思いました。

―よく面接や面談で「頭使う仕事がしたい」、「自分の裁量でどうにかできるゾーンが大きい仕事がしたい」と言われるのですが、そこにいくには、ある程度のステップがあると思っています。最初は「仕事として地味なことをやるしかないというところでどれだけ早くできるか」という考えは昔からありましたか?

多分ありました。ここ来てからそれがはっきりわかった感じはあります。与えられた仕事をステップアップしてこなしていくのももちろん、私は人付き合いをとても大事にしていました。誰とでもしゃべる性格なのですが、コンビニの接客では仕事頼まれたときに、返す一言も「わかりました」じゃなくて「まかせてください」って言って「あ、まわりとはちょっとちゃうな」って思わせられるような工夫はしてきました。発する言葉1つで懐に入り込めるようには努力してます。

―それは普段の実務のときからずっと意識していますか?

そうですね、京都オフィスいるときも、困ったこととかあったら相談できて、わからないことがわかるようになっていったら自分の実務の為になっていくと思ってコミュニケーションは意識していました。そういう実務とコミュニケーションの2つのベクトルでステップアップしていってます。

インターンに来たからには自分の価値高めていきたい

―今後は何かしたいことはありますか?新しく来た学生に対して「自分のPRチームで仕事を続けるためにはこういうこと気付いててほしい」みたいなノウハウをまとめてると言っていたのも1つだと思いますが。

そうですね、インターンに来たからにはいつも以上に頑張りたいと思っています。また同じ話になるんですけど、自分の価値高めていきたいなというのは心底思います。新しいことをするかどうかではなくて色々なことをしていきたいなと思います。

―行動が伴っているので納得です。

ノウハウまとめるのは今思いついていることで、時間が経ったらこれもしたい、ってなるかもしれません。今やりたいことは京都オフィス同士、仲良くしたいです。社員さん含めて話すことでも、もちろん距離縮まってるのは縮まってるけど、もっと人間らしいとこ、学生的な感じでコミュニケーションとったら仲良くなれると思っています。

―是非やってもらいたいです。それこそ次、最高学年なので京都を引っ張っていって頂きたいです。

そうですね、いろいろ思いついたらやりたいことあります。とりあえず今は京都オフィスでコミュニケーションタイムの時にみんなが楽しく交流できるよう自分が先陣を切って話せるよう、人前で話すテクニックみたいなのは身に着けときたいなって思っています。

―頑張ってください。ありがとうございました。


入社後のステップ

・入社後PRチームに所属
・PRチームの京都支部に加わり、京都チームの活性化に貢献
・入社後1ヶ月で自身は京都チームの最初のチーフコピーライターに昇格
・その後京都PRチームのリーダーに昇格し、マネジメントにも従事
・現在は京都チーム全体のリーダーとしてライターとしてもマネジメントとして大きな功績を残している

メンターの声

PRチームディレクター 森高大貴

松上さんは当初から黙々と自分自身の責任を果たそうという意思が強い印象でした。そして、持ち前の人当たりの良さもあり、場を引っ張っていくリーダーとしての素質を感じました。仕事をこなしていく中で、制度が変わり松上さん自身が順応していった結果、現在、京都のチームリーダーとして自身の成果以外にもチームとしての成果の責任を負い、達成しています。自身のリーダーとしての素質を認識し、より高められるように今後も成果を出し続け、より自信をつけていってください。