憧れの研究者になるために出した答え、それが未来電子

竹中 梓

京都大学 医学部人間健康科学科検査技術科学

ー2018年3月卒

PROFILE

大学の講義で山中教授の講義を聞き、研究者に対するイメージが180°変わり、山中教授のようなプレゼン力を身につけるために長期インターンという選択肢を見つけ、未来電子に2016年8月からインターンとして参加。メディアチーム、PRチームの2つに所属し活動。彼女が書く、記事を読む人のペルソナ設定に細部までこだわったライティングは顧客からの満足度が高く、売り上げに大きく貢献した。

山中教授のような魅力的な研究者になるために

-未来電子ではどれくらいインターンをしていましたか?

8月に入社して、ちょうど半年くらいやってましたね。 私は最初メディアチームに所属していて、電話営業をしていました。最初は電話営業に関してど素人だったのでトークスクリプトを練習することから始めて、そこから先輩や社員さんに質問したり、ロープレお願いしたりリスト集めをしたりっていうことをずっとやってましたね。

-インターンしようと思ったときに未来電子を見つけて、例えば営業しようというような考えがあって来ていたのですか?

そうです。もともとは自分が営業に向いてるなんて全く思っていなかったので、営業のことなんて頭にありませんでした。けど私の人生の転換期みたいな出来事が2回生の時にあって。それが京大の授業でIPS細胞の山中教授が授業の一環として講義をしてくれる機会があったんです。山中教授というと研究者で、世間の研究者のイメージって言ったら“研究はできるけどコミュニケーション能力に欠けていて、独りよがりな人”みたいな感じだと思うんです。実際私もそう思ってました。だから山中教授も俺ノーベル賞とったからすごいでしょっていう実績の自慢みたいな講義をすると思っていたんですね。けど山中教授の講義は全く違っていて、まず講義の時間のほとんどを一緒に研究を進めてくれたラボの研究員の方などの紹介に使っていて、チームでIPS細胞を見つけ出したっていうのをすごく推していたんです。他にも、講義の際に専門用語もほとんど使わずに、全く予備知識のない人でもわかりやすいようにたとえなんかも出しながら話していたんです。それで今まで研究者に抱いていた負のイメージが全部ひっくり返されて、「私も山中教授みたいになりたい」って思ったんです。それで彼の何に自分が惹かれていたのか考えたら、プレゼン力とコミュニケーション能力だなと思って、それを身につけるための環境を探した結果、長期インターンで営業の仕事をするっていう結論にたどり着いたんです。それでインターンを探す中で未来電子を見つけて応募したっていう流れですね。

営業とライティングをする中で得た“気づき”

-いざ未来電子に飛び込んでメディアチームで電話営業に取り組んでいて、求めていたプレゼン能力やコミュニケーション能力にどのような変化がありましたか?

すごく変わったなって思います。最初は電話営業って聞いて、正直「電話をかけるだけじゃない?」って思ってたんです。でも面接のときにすごく厳しい、特に女の子はなかなか続かないって言われたりしたんですね。けどいざ始めてみたら言われた通りかなりきつくて、特に電話の相手が営業電話なので聞く耳をもってくれないところが一番辛かったです。結局最初の日ですごくメンタルがやられて手が震えていたのを覚えています。そこからリスト集めやトークの練習とかをいろんな先輩や社員さんに聞いたりしてやっていきました。するとだんだんと電話することにも抵抗がなくなってきて、ようやく最初のアポイントが取れたときはとても嬉しかったです。自分の言いたいことが相手に伝わる感覚が少しわかったような気分になりました。自分の考える自社の商品のメリット、相手の抱えている課題、それに対する自分の提案に対して、経営者の方から共感を得られたという経験は自分の中で大きな価値になりましたし、コミュニケーション能力という部分で電話営業を始める前とすごく変わったなと思います。

-スライドを使ったプレゼンテーションであれば、なんとかビジュアルで訴えることができるかもしれませんが、電話だと本当に声だけで見ず知らずの方に対して時間をお約束して頂かないといけないのは確かにすごく難しいですよね。それから竹中さんはPRチームに移ることになったと思いますが、チームが変わってから考え方が変わった点はありましたか?

私はPRでオーダーメイドの白衣の企業と介護のフランチャイズの企業、不妊治療専門の女性をターゲットにした鍼灸院の3つのお客さんを専門に書かせてもらってるんですけど、やっぱり実際のところ記事のライティングってパソコンに向かってコツコツ書いていく単純作業みたいな部分は否めないと思うんです。だからその単調作業が続かなくてやめていく人もいるんですけど、単調作業だからこそどうやってここに当事者意識を生み出すことができるのかっていう部分をPRに異動してから考えるようになりましたね。PRチームで書いているブログって本当は経営者の方が書いて自分たちの商品のこととか知ってもらいたくてやるものを、どうしても時間がないから代行してるものだと思うんですね。それをこちらは文字を打つだけの単調作業としてやってしまったら、お互いの意図が全く噛み合っていないただの文字の羅列になってしまうと思うんです。それだと全然意味がなくて、そこでいかにこの単純作業の中で自分の担当しているクライアントのお店や商品に責任を持つか、どれだけそこに責任をもって仕事をやれるかっていうのがPRチームに入って仕事をやる上ですごく大事だなって思いましたね。

友達とのコミュニケーションがうまくても社会では通用しない

-コミュニケーション能力やプレゼン力を高めることを意識して営業やライティングに取り組んでいたと思いますが、竹中さんの中でコミュニケーション能力などの定義はすでにあったのですか?

そうですね。コミュニケーションには2種類あると思っていて。コミュニケーションってみんなが毎日するものだと思うんです。友達と話すこともコミュニケーションだし、営業としての対話もコミュニケーションだし。でもその2つの間には違いがあると思っていて。友達とのコミュニケーションスキルだけで社会に出ていけるわけではないと思うんです。たとえ研究職であったとしても自分の研究の成果をうまく相手に伝えるだけのコミュニケーション能力がなければ、結局研究の評価も下がってしまうのかなって。そして研究職で必要となってくるコミュニケーション能力は営業といての対話に近いものなのかなと思っています。

-竹中さんが考えていたコミュニケーション能力というものは、普段の友達とのコミュニケーションとは別のものと定義して2種類あると考えているということですよね。友達とのコミュニケーションと仕事もしくは公の場、研究の発表などのコミュニケーションとの違いは、何かを伝えることに責任があるかないか、もしくは何かを伝える目的があるかないかというイメージですか?

そうですね。営業でも研究者の学会の発表でも、自分たちの商品や研究の魅力をどれだけ相手に伝えられるかにかかってると思うんです。そしてそれが伝わった度合いによって自分に返ってくる利益とかも変わってくる。だからそういった場で、友達間でうまく話せるようなコミュニケーション能力は通用しないなって思います。だから社会に出て役立つようなコミュニケーション能力が欲しくてインターンをしようと思ったところが大きいですね。

-ブログのライティングで例えると、ブログに関しても友達にメッセージを送るような書き方をしていても読んでいるお客様には伝わらない。その会社の魅力を最大限引き出すためにはどのような書き方をすれば、伝わるのかを考えないといけないですよね。もちろん話すこと書くことでは違いもあるとは思いますが、先ほど竹中さんがおっしゃっていた身につけたかったコミュニケーション能力で言う、相手に伝える能力というものは現在のライティングの業務でも大きく鍛えられているのかもしれませんね。

私も日々ライティングをしていく中で、いまおっしゃられたようなことは感じますね。

未来電子はいろんな人種の集まった、るつぼのような場所

-未来電子に半年間も居れば考えやスキルなど何か変わるものもあると思いますが、何か変化はありましたか?

最初はプレゼン能力やコミュニケーション能力とかっていう目的があってきたんですけど、今は何か変わったかなって言われると、スキルとしては自分の目に見えて変化があるかっていうのは自分ではわからないんですけど、心持としては新しいことにチャレンジしようって思う気持ちがすごい大きくなりましたね。未来電子入ったらいろんなバックグラウウンドを持った人がいて「人種のるつぼ」みたいな感じで。いろんな将来のビジョン持ってる人がいて、その中に6か月間身を置いたことで、自分ももっと医学部で研究職っていうものを目指す中で、研究職も視野に入れつつ営業とかPRみたいな仕事をやってみていろいろやって研究職に行きついたっていう人、そんな視野の広い研究者になりたいなって思うようになりました。生きていく上で、紆余曲折をより意識して進んでいきたいというか、元々知的好奇心が強いのもあると思うんですけどそういう思いが未来電子に入っていろんな人と出会ってさらに強まりましたね。

-良い紆余曲折ができたということですね。本当にその通りだと思います。いろいろな人がいますし、いろいろな仕事が社内で行われていますね。PRチームの中でも最先端ではないですが、何をしているのかわからない人も居ますね。いろいろな背景持っていろいろなことをしている人がいるからこそ、今後の幅が広がるきっかけになったんだなと思います。もともと持っていた知的好奇心がさらに強まった感じですね。

すごい強まっていて親からびっくりされてますね。未来電子にいる間も、違う長期インターンにも募集していたんですけどそれがすごい倍率で15、6倍とかあったみたいで、いままでの自分だったら、「倍率高いし自分じゃ落ちるし無理でしょ」って諦めていたと思うんです。でも、自分の中で未来電子でインターンしてて自信がついて、そのままの自信を持った状態で面接にも行けたので合格することもできたんです。未来電子に来る前なら合格はおろか応募すらしていないんだろうなって思いました。

-挑戦しないで終わってたという考えが変わったということですね。

あといろいろな場に出ていくようになりました。交流の場というか。3月にホームステイ行くんですけど外国人の友達欲しいなと思って。国際交流パーティーみたいななのに積極的に行くようになりました。未来電子に来たおかげで、いろんな人に会うことができてそれが楽しかったので、これからもどんどんいろんなところに積極的に顔を出していろんな人の価値観に触れてみたいなって思ってます。


入社後のステップ

・入社後メディアチームに所属し、女性メンバーで初のアポイントを獲得
・その後自身の大学での研究もあり、PRチームに移籍
・移籍後、持ち前の研究思考でチーフコピーライター兼専属クライアントライターとして活躍

メンターの声

PRチームディレクター 森高大貴

竹中さんはインターン開始当初から他のメンバーよりも「考え続ける」体力が優れていました。ただ、その考えは自身の頭の中だけで完結してしまっていて、人に伝わる状態ではなかったと思います。そこから営業を経験し、ライティングも経験したことが「人に伝えるためにはどのようにすれば良いのか」という自身の正解の道筋が見えてきたのかではないでしょうか。その結果PRチームでは専属クライアントを持てるようにまで成長し、社外での活躍に繋がったのかと思います。今後は未来電子で学んだ経験を活かして、多くのバックグラウンドを持った研究者として活躍して欲しいです。