「このままじゃダメだ」と思ったことがインターンのきっかけ
-加藤さんは海外の大学に通っているという、未来電子の中でも少し異色な経歴ですよね。そこで、まずは未来電子へインターンに来た経緯を教えてください。
はい。そもそも、海外留学で目標を持って頑張っている人や、海外の大学に通わなくても英語を話せるようになっている人がたくさんいる中で、いかに自分が差別化できるか考えたときに、今の私じゃちょっと足りないなと感じたのがきっかけです。
今はアメリカの大学を休学して日本に帰ってきているんですけど、日本の企業でのインターンだとか、なにか自分を高めることをしたいなと思ってインターンすることに決めました。
-それはある種の危機感みたいなものだと思うのですが、そう思うようになった決定的な出来事は何かありますか?
アメリカで留学経験のある子や正規入学している子だけが行けるキャリアフォーラムで、日本人の先輩に話を聞いた時に「学生のうちにほかにもっとやるべきことがあるんじゃないか」と感じたのがすごく大きかったです。
ハーバード大学出身の子もいる中で、そこでいかに自分を差別化して面接を勝ち抜いていくかを聞いていたら、「このままじゃダメだ」っていう気持ちが湧きましたね。
「今のままでは社会に出れないな、準備が足りてないな」っていうのを明確に感じたのが危機感のきっかけじゃないかなと思います。
-なるほど。海外の大学に通う日本人、という同じ立場の先輩にそういった話を聞くのはすごく刺激になりますね。
では数あるインターンの中でも、未来電子を選んだ理由を教えてください。
2つ理由があるんですけど、まずはインターン生が多いことで選びました。
私は、周りに頑張っている人がいると「頑張ろう」って思えることが多いので、周りにそういう人がいる環境に身を置くことがすごく大事だと考えています。
あとは、外国人講師の方がいるので、自分の英語力もキープできるんじゃないかなと思ったのも理由の一つですね。
-モチベーション維持するための条件を意識していたのですね。
自分の周りの環境は自分次第で変えられると思っているので、あえて自分に刺激を与えられる場所に自分を置くようにしたいなと思って選びましたね。
アメリカでの周りの友達ってそういう意識の子ばかりだったのでモチベーションはずっと保っていられたんですけど、日本に半年以上いると絶対に流されちゃうと思ったので。
いろいろな意見を柔軟に受け入れてくれるアメリカで埋もれないために行動する
-インターンに挑戦することを考える中で、海外でのインターンという選択肢はありましたか?
海外のインターンは、する予定なんですけどまだしていないんです。
向こうの大学を卒業したらVisa無しで1年間働ける権利みたいなものが与えられるんですけど、それを使って実際に向こうの会社でインターンとして働けたら、日本でもアメリカでもインターンしたことが強みになるんじゃないかなって思ってます。
アメリカでインターンしていたら、向こうの自由奔放な感じで働かれたら困るっていう企業もあるってよく聞くんです。でも、そういった企業にも、「日本でもインターンしてたんで」っていう返しができますし、やっぱりどちらも経験するのはすごい良いことかなって思ったんで。
-なるほど。日本と海外の両方での長期インターンの経験は、すごく加藤さんの強みになりますね。では、海外と日本のインターンにはどのような違いがあると思いますか?
日本では新卒の方が受かりやすい傾向があると思うんですけど、アメリカではインターンがすごく重要視されていて、一度会社に入って働く経験があることで、採用のステージに上がれるんですよね。
あとアメリカは、やる気がある子や実際に行動する子にはチャンスが回ってくる場なので、インターンでも自分でアピールして言ったもん勝ちみたいな雰囲気はあると思います。日本みたいに、結局アルバイトとは変わらないインターンは少ないイメージです。
逆に日本では、基本受け身で言われたことをとことんやるじゃないですか。そこがやっぱり違うのかなって思います。
だから、みんなが違う意見を普段からどんどん出して柔軟に受け入れてくれるアメリカで周りに埋もれないためにも、動いていかないといけないなと思いました。
-そこで、加藤さんはアメリカと日本の両方で長期インターンを経験するという武器を作ろうとしているのですね。
では、未来電子を卒業した後、アメリカでどのような長期インターンに挑戦しようと考えていますか?
家に行って営業する訪問販売がちょっと気になってます。
たぶん、自分の英語が伝わっているかすらも分からない状況で散々に断られる経験を続けていたら、メンタルもすごく鍛えられると思っていて。
英語ももちろん、初対面の人にいかに売り込むかっていう面でも自信をつけて帰国できると思うんです。
インターンを始めてから、今まで考えていなかったことも意識するようになった
-これまでの話で、加藤さんは自分を高めていける場所を選んでいるように感じましたが、海外の大学を選んだこともそういう思いからですか?
英語がすごく好きだったのも選んだ理由の一つなんですけど、英文科への進学をイメージしたときに「英語をやっていました」っていうだけでは活躍できる場がすごく狭いんじゃないかなっていうのが大きかったですね。そこで、ちょっと気になっていたビジネスの分野も学べて、英語も当たり前にできないといけないっていう海外の大学を選びました。
あとは、そういう場所に集まってくる子ってしっかりした子が多いですし、海外という場で自分の限界を試したかったのもあります。
-では、自分が大学でやりたかった英語とビジネスを両方実現するということが一番のポイントだったのですね。
そこまで自分を追い込む環境を選んで自信を高めていく方はあまりおられないと思います。
加藤さんは元々ストイックな方だったのですか?
高校のときは結構ストイックって言われていたりもしていたんで、昔からそういうタイプかもしれないです。
もともと面倒くさがりで、自分に火をつけてくれるような友達と会ったり、しゃべったりする中で、どうやって自分の意識を前に向かせるかを考えていないとすぐに怠け癖が出てしまうので、そこは自分で管理するようにしています。最近も、友達と比べて「まだまだ足りていない」って反省したばっかりです。
やっぱり、追い込まれる方が頑張れる性格なんじゃないかなと思います。
-そのように自分を追い込む場所を選んだ結果、日本で長期インターンをしてると思うのですが、実際に何か得たものはありますか?
そうですね。例えば、代表も言っていた「価値」であったりとか、普段考えてなかったことに対して意識するようになりました。
「価値とは周りからかけられる言葉」っておっしゃっていたのも納得しているんですけど、何もないところから必要とされるまで極めることも価値が生まれるんじゃないかと思っていて、最近はそういう求められているモノをくみ取る練習をしています。
例えばいろんな年代の人と関わる中で、「どう返事したらもっと私に話を広げてくれるんだろう」とか「どう話すのが初対面の人と一番仲良くなれる近道なんだろう」って自分なりに分析して話してますね。
前まではそんなこと考えなかったんですけど、自分がいかに短時間で相手にいい印象を与えて仲良くなれるかっていうコミュニケーションの面を意識して話しています。
「自分に関係ない」と思ったことも違う方向から見て、考え方を磨く
-では、今日話して頂いたことも踏まえて、今後インターンをしようと考えている人に対して伝えたいことは何かありますか?
そうですね。もちろん、会社選びもはじめは大事だと思います。だけど私は、得られるスキルとか、やりたいことに直結していることよりも、いろいろな角度から見たときにそこで得られるものが大事だと思っています。
例えば私が今、「どうやったら自分の価値を少しでも残して、アメリカに戻れるかな」って考えているように、心の持ち方とか取り組む姿勢っていうのはインターンでしか得られないと思うんですね。
だからインターンをする上で、自分の内面をいかに成長させるかを考えて、「自分に関係ない」と思ったことも違う方向から見たりとか、考え方を磨くことをやった方が絶対いい経験になると思います。
-本当にその通りだとおもいます。
何が起こったとしても対応できて、価値を発揮できる人になれば、日本で仕事をするならば、すごく強みになりますね。
では、「今後こんなことにチャレンジしてみたい」というビジョンはありますか?
日本にいる間はいろんな経験をしようと思っているので、今はボランティアを積極的に探しています。
そういう場で、いかに自分のリーダーシップが発揮できて、かつ磨いていけるかも考えています。それと同時に、さっきも言っていたコミュニケーション力も意識して人と関わろうと思っています。
アメリカに帰るまでは、自分の内面的な改善、レベルアップを意識して自発的に行動できるようにって思ってますね。
-スキルなど表面的なところではなく、内面の向上への意識が本当に強いですね。
そうですね。内面にすごく敏感だと思います。(笑)
スキルは後からでも手に入れられるモノだと思うんですけど、内面とか考え方ってちょっとやっただけでは変わらないじゃないですか。
その人の性格や人格って、それまでの経験で出来ていると思うので、いろんな経験をすることでそこを磨いて、内面の強さを武器にしていきたいですね。