2017.12.21

“書きたい”、ただそれだけで変われる。
“完璧”じゃなくても、自信は取り戻せるということ。

京都大学 インターン

鈴木萌里


皆さんこんにちは。

未来電子テクノロジー長期インターン生の鈴木萌里です。

前回は、「腱鞘炎に悶絶しながら受験を乗り切った」話をさせていただきました。

 

で、なんとか受験は乗り切ったものの、大学生活はどうなの??

 

という点について、今回は書かせていただきます。

 

とはいえ、せっかくこうして長期インターンをしているので、大学生活全般の話というよりは、「私が長期インターンに参加した所以と、インターンをしていて思うこと」についてまとめようと思います!

 

「自信」の崩壊

 

「私、自信ない」

 

いつからだろう、自分の中でこの思いが浮上し始めたのは。

 

幼い頃の私は、“何事もまんべんなく、他人よりちょっと上手にこなせる”人だった。

幼稚園で言えば運動やお絵かき。

小学校では勉強や音楽。

中学校に上がると運動は苦手になったが、勉強や続けていたピアノ、部活動、生徒会など、あらゆることを全て“完璧にこなしたい”と思っていた。

 

夏休みの宿題は期限内にやってくるのが当たり前で、テストの点数では他人に負けたくない。

先生に頼まれたこと、部活や生徒会、習い事、その全てを一生懸命やらないと気が済まないから、全部引き受けて着実に頑張ろうとした。

多分その時まで、自分は色んなことをこなせる“オールマイティ型人間”だと思い込んでいたのだ。

 

けれど、そんなふうに生きていたら、必ずこう思う場面が出てくる。

 

「あー、もう、疲れた」

 

そう、疲れるのだ。

自分の周りに溢れるタスクを全て完璧にこなそうとするのには、とても労力がいる。だから“疲れる”。全部放り出して逃げたくなる。多分、誰もが感じたことがあると思う。

 

だから、

「完璧にしたい」

「でも疲れるし、やりたくない」

こういう相反する思いに駆られながら、高校に入学して初めて感じたこと。

 

それが、

 

「自信がない」

 

だったように思う。

 

 

さて、進学校の高校に入学したての人にありがちなのが、

「中学校でトップの成績で、生徒会や部長などのリーダーをバリバリ引き受けていた人が集まってくる分、高校で1番になれないと思い知って凹む」ことではないだろうか。

入学したての頃、散々色んな先生方から言われた言葉でもあった。

それでも当時の私は“トップ”であることに拘っていたので、他人に後れを取らないように、“たくさん勉強する”ことにした。

 

部活動を選ぶときも、本当は中学と同じ吹奏楽部に入りたい気持ちもあったが、吹奏楽部は部活動に費やさなければならない時間が多かったため、時間にゆとりのある別の部活に入ることにした。

 

そうやって上手く勉強時間を確保することに成功した私は、学校の定期テストでそれなりの点数と順位を取れていたように思う。

 

けれど一つだけ、私の中の不安を大きくさせたことがあった。

 

それは、「実力テストで良い点数が取れない」ということだ。

 

高校では、学校の定期テストのほかに、1年に数回外部の業者による実力テストが行われていた。

その実力テストの順位が、定期テストでいつも取っている順位より100番以上も低かったのだ。

中には普段の定期テストではそれほど点数がよくない人が、実力テストでは予想外の力を発揮する人もいた。

それなのに、普段から“たくさん”勉強しているはずの自分は、全然テストの点がよろしくない。

初めてその現実を突き付けられた高校1年生の夏、私は自分の中の、これまで積み上げてきた「自信」という名の壁が音を立てて崩れ落ちるのを感じた。

 

とりあえず長期インターンに飛び込んでみる

 

高校1年生で、すっかり「自信」を失ってしまった私は、それからもただひたすら勉強することで、少しでもそれを取り戻そうとした。

幼少期から10年以上続けてきたピアノも、最初は頑張って続けていたが、高校2年生の途中でやめてしまった。

 

でも不思議なことに、私の実力テストの順位は一向に上がらない。

 

「自信がないんです。どうやったら自信ってつきますか?」

 

高校時代、友達や先生に何度も同じ質問をした。

その度に、色んな人から

「できるんだから、もっと自信持って」

とか、

「自分を過小評価しすぎ」

とかいうような言葉をかけてもらった。

 

きっと皆私のことを本当に「自信を持つべき人だ」と思って励ましてくれたはずなのに、私自身が、これっぽっちも自分を認めてなんかやれなかった。

 

大学受験が終わるころには、色んなことが起きて(腱鞘炎のことも然り)、流石に「このままではいけない」と思い、少しは前を向けるようになったと思う。

 

大学生になると、そもそも何かで順位を争うという場面が少なくなったため、自信がないことを実感する機会が減っていった。

 

けれど大学三回生でほとんどの人が向かい合わなければならないことがある。

 

そう、就活だ。

 

就活期は、これから何十年も働くことになるであろう企業を選ぶという、人生の分岐点。

そこで再び、私はこの壁にぶち当たったのだ。

 

自信がない……。

 

コレ。

私の一番の欠点。

 

就職試験では、どんなに自分に自信がなくても、自分を強くアピールしなければならない。

そこではどんなに良い学歴や容姿、素晴らしい過去を持っていたって、持っているだけではただの飾りにすぎない。

 

武器になるのはむき出しの自分。

 

そんな場面で自信が持てないのは、致命的なのだ。

 

皆と同じように夏のインターンにも応募してみたものの、私はほとんどの選考で上手くいかなかった。

それもそのはず、だって自分が一番自分を買ってほしいと思えないんだから。

 

インターンの選考に落ちまくった私は、再びあの疑問を自分自身に投げかける。

 

「自信って、どうやったらつくんだろう」

 

大学二回生までの間に、留学とか、学生団体に入るとか、就職に向けて少しでも自信がつきそうな何かをやってくれば良かったのだろうが、あいにくそんな経験もない。

 

困った。

とても困った。

 

インターンには行けないし、これといって特別な経験があるわけでもない私は、就活を始めてから、ウンウン頭を唸らせていた。

 

そして、そんな時に現れたのが、「長期インターン」という選択肢だった。

 

初めは全然考えていなかった選択肢だが、社員さんから声をかけていただいたことがきっかけで、私は未来電子での長期インターンに参加することにしたのだ。

 

私にとってのインターンの意味

 

かくして未来電子でのインターン生活が始まったものの、きっかけが他人からの働きかけだったこともあり、正直言うと、最初は全然この会社が何をしている会社なのか知らなかった。

 

普通の人なら、「これからインターンをしようと思う会社=自分が興味のある業種の会社」であるはずなのだが、私の場合、さらっと会社のHPを見ただけで入ってしまったため、「未来電子で何がやりたいの?」と聞かれても、はっきり答えられなかった。

 

というより、ぶっちゃけ何でもよかった。

なんでもいいから、私は自分に自信をつけたかったのだ。

 

 

しかし、意外にも未来電子でのお仕事は楽しかった。

 

中には「自分には、合わなかった」と言って去っていく人もいたが、幸運にも文を書くことが好きな私にとってはピッタリな仕事内容だったので、充実したインターン生活を送れている。

 

そんな偶然と幸運の巡り会わせで出会った長期インターンで、着実に仕事をこなして社員さんから直接仕事をいただき、人からの信頼を得ていくにしたがって、私は今までなくしていた“自信”を取り戻していった。

 

私は決して、ここで何か大きなプロジェクトを動かしたり、目立った成果を残したりしたわけではない。

ただ日々“書くこと”に精一杯になっているだけ。

それでも、先輩方から少しでも良い評価をしていただけるだけで、自信の回復に繋がった。

 

そして、何より一番大切なことに気付いた。

 

それが、

「これからも書き続けたい」

という強い思い。

 

小さい頃から物書きに憧れていたけれど、目の前のタスクに追われ続けて、気づけばどんどん後回しになっていた「書く」という私の趣味。

 

だから、将来の仕事を考えるべき局面に、その大事な想いに気付けたことが、未来電子での一番の収穫だった。

 

“完璧”から“取捨選択”へ

 

さて、私が未来電子で長期インターンをしている中でもう一つ、大きな学びがあった。

 

それは、できることを精一杯やり、できないことは無理しないということだ。

 

未来電子で現在インターン生ができる仕事として、大きく「マーケティング」と「営業」の仕事がある。私がやっているのはマーケティングの方で、その手段として記事を書いているわけだ。

 

インターンをし始めた時は、「営業できる人ってすごいな~。私にもできるの??無理矢理やらされたりするのかな…?」と不安に思っていた。

 

でも実際は、無理矢理営業に行かされるなんてことはなく、私はマーケティングの方にやりがいを感じている。

 

「鈴木さんは絶対営業できなさそうー(笑)」

 

と社員さんに言われた時も今では、

 

「ですよね、私もそう思います~(笑)」

 

と軽く答えることができる。

 

これがもし、インターンをし始めた頃なら、多分きっと、120%凹んでいたに違いない。

「あぁ…やっぱり私って仕事に向いてない?営業できなきゃダメ??これから就活どうしよう…><」

というカンジで(笑)。

 

では、なぜ今はそんなふうに落ち込まなくて済むようになったか。

 

それは、「営業ができない」というのを「欠点」だと思わなくなったからだ。

もう少し話を広げて言うと、“何か一つのことができなくたって、それでその人が劣っている”と感じなくなったから。

だから、私に対して「営業できなさそう」とおっしゃった社員さんも、それを私の欠点だというつもりで言ったわけではないだろう。(と勝手に解釈しています笑)

ただ、私は「営業が得意ではないだろう」、というだけの意味であり、それ以上でもそれ以下でもない。

もっと言えば、私は営業ができないけれど、“書く”ことならできるし、そっちの方を極めれば良いと思っている。

 

昔みたいに、「何でも完璧じゃなきゃダメだ!!」という考えがきれいさっぱりなくなって、「得意なことでプロフェッショナルになろう」と思えるようになった。

 

もちろん、苦手なことを苦手だからと言って全く挑戦しないのは良くないが、人それぞれ得意不得意はあるので、「どうしてもできない」と思ったら、それが得意な人にポイっと任せる。

 

“完璧”じゃなくて、“取捨選択”する能力が大事なんだと分かった。

 

 

今、思うこと

 

これまで色々ごちゃごちゃと偉そうなことを書いてきましたが、他のインターン生で私よりすごい方はたくさんいらっしゃいます。

 

私をプロジェクトに誘ってくださった先輩。

入ったばかりなのにどんどんランクアップする後輩。

何より私に、“自信”を取り戻す場所を与えてくださった社員さんたち。

 

ここにはたくさんの“スゴイ”が溢れていて、これから本格的に就活が始まるという今この瞬間に、そういう人たちに囲まれて生活ができていることがとても幸せです。

なんだか、これで終わりみたいな締めくくりになってしまいましたが、私はまだ記事を書きますよ!(笑)

 

そしてこれからもう少しの間、私もこの場所で、“文を書かせるとすごい!!”と一人でも多くの人に思ってもらえるように頑張りたいと思います。

 

皆さんも、何かにつけて「できない」と苦手意識を持っているものがあったら、苦手なものに悩むよりも、「これなら誰にも負けない!」という得意なことに一生懸命になってみてくださいね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


この記事を書いた人

京都大学インターン

鈴木萌里